「みなし残業だから残業代は出ない」は本当?固定残業代の超過分を払ってもらえないまま辞めたい人が、退職前に確認しておく給与明細と勤怠記録

みなし残業 超過分 支払われない 労働問題

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先に要点だけ。

固定残業代、残業代を払わなくていい制度ではありません。

決められた時間を超えた分は、別に払う必要があります。

未払いの賃金は、会社を辞めたあとでも前の分までさかのぼって請求できます。

なので、辞める前にやっておきたいのは。ここだけ押さえれば、辞めたら泣き寝入り、とはなりにくいです。

言われると、なんとなく言い返せないんだよね。

毎月もも残っているのに、明細の額はいつも同じ。

おかしいと思っても、辞めたい気持ちのほうが強くて、お金の話までする気力が残っていない。そういう人は少なくないはずです。

この記事では、次の4つを順に書いていきます。

  • 固定残業代の仕組みと、超過分が出るはずの理由
  • 給与明細でかを読む方法
  • 超過分のざっくりした計算
  • 辞める前に残しておく勤怠の証拠と、誰に頼むかの判断材料

「みなし残業だから残業代は出ない」が誤解である理由

労働基準法37条は、固定残業代があっても消えない

労働基準法は、法定労働時間超えて働かせた場合に、割増賃金を払うよう会社に義務づけています。

割増率は、時間外労働が25%以上。月を超えた部分は50%以上です。

割増賃金のルールは、厚生労働省の公式サイトでも確認できます。

固定残業代は、この割増賃金をやり方にすぎません。

だから、前払いした分を超えて働いたら、差額を払う。それだけの話なんです。

実際の残業がゼロでも固定額はもらえて、超えたら上乗せされる。本来はそういう仕組みです。

「みなし」という言葉が混乱のもと

ややこしいのは、法律上の別にあることです。

外回りの営業などに使われる事業場外みなし労働時間制や、裁量労働制がそれにあたります。

こちらは対象になる仕事や手続きが限られた制度で、毎月の給与に固定残業代を上乗せするのとは別物です。

職場で呼ばれているもののほとんどは、ただの固定残業代のはず。

雇用契約書か就業規則に何と書いてあるかを一度見ておくと、話が早くなります。

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給与明細で確認すること、超過分の計算

明細で見るのは「名前・金額・時間数」の3つ

給与明細の支給欄を見てください。

など、名前は会社によってバラバラです。

確認したいのは次の3点。

  • 基本給と固定残業代が分けて書かれているか
  • 固定残業代がなのか
  • 超過分として別の残業手当が支給されたことがあるか

固定残業代が有効と認められるには、通常の賃金と割増賃金の部分がはっきり分かれていることが必要、と最高裁が繰り返し判断しています。

とだけ書かれていて内訳がない場合は、固定残業代として認められない可能性もあります。ここは個別の判断になるので、詳しくは弁護士にご相談ください。

超過分の計算(試算例)

数字があったほうがイメージしやすいので、仮の条件で計算してみます。

条件:基本給、固定残業代5万、年間休日・勤務。

  1. 月平均の所定労働時間:×÷12=
  2. あたりの賃金:÷=
  3. 残業の単価:×1.25=
  4. 分の割増賃金:×=5万

この人が月残業していたら、超えた分の2万が上乗せされるはずです。

で33万。分ならを超えます。

月台だと流しがちだけど、積み上げるとけっこうな額になるんだよね。

もう一つ見てほしいのが、書かれた固定額が、そもそもの割増賃金に足りているかどうか。

上の例で固定残業代がしかなかったら、以内でも差額が出ます。

なお、通勤手当・住宅手当・家族手当などは、あたりの賃金の計算から外せるものがあります。正確な計算は、労働基準監督署か弁護士に確認するのが確実です。

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辞める前に残す勤怠の証拠と、請求期限

証拠は「会社の外」に置いておく

辞めたあとに会社のシステムへ入れなくなる。ここが一番の落とし穴です。

在職中に、次のようなものを自分の手元に残しておくといいです。

  • 給与明細(できれば全期間。最低でも直近分)
  • 雇用契約書、労働条件通知書、入社時の求人票
  • タイムカードや勤怠システムの画面
  • 業務メール・チャットの送信時刻、PCのログイン・ログオフ時刻
  • 交通系ICカードの利用履歴、入退館の記録
  • 毎日の出退勤を書いた手帳やメモ

会社の機密データや顧客情報まで持ち出すのは別の問題になるので、やめておきましょう。自分の勤務時間がわかる部分だけで十分です。

タイムカードを定時で切らされていた、というケースもよく聞きます。

その場合は、メールの送信時刻や手帳のメモがかなり効いてくる。完璧な記録じゃなくても、残しておくだけで意味はあります。

期限は3年。辞めても時計は進み続ける

賃金の請求権の時効は、労働基準法でとされ、附則項により当分のあいだとなっています。

注意したいのは、給料日ごとにのカウントが別々に進むこと。

何もしないでいると、毎月いちばん古い1か月分が消えていきます。

内容証明郵便などで請求すると、そこから6か月は時効の完成が猶予されます。そのあいだに交渉や労働審判に進む、という流れが一般的です。

辞めたからといって請求できなくなるわけではありません。ただ、待っているあいだに少しずつ減っていく。ここだけは覚えておいてほしいです。

誰に頼むかの比較

請求ルートは大きく分けて4つあります。

方法 費用の目安 未払い残業代の交渉 向いている人
自分で請求 郵送料程度 自分で行う 証拠がそろっていて、会社とやり取りする気力がある人
労働基準監督署に申告 無料 監督署は指導・是正勧告まで。代わりに回収はしない お金をかけずに会社へ是正を促したい人
労働組合が運営する退職代行 業者ごとに違う 団体交渉の枠組みで話し合える 辞める連絡と一緒に、未払い分の話も進めたい人
弁護士 着手金・成功報酬など事務所ごとに違う 交渉から労働審判・訴訟まで対応できる 請求額が大きい、会社が強く争いそうな人

一般企業が運営する退職代行は、退職の意思を伝えるところまで。未払い賃金の交渉はできません。

自分で伝えるか人に任せるかで迷っているなら、円満退職と退職代行のメリット・デメリットを先に比べておくと判断しやすいです。

未払い残業代の請求まで進む見込みがあるなら、交渉権のない業者に頼んでも途中で止まってしまいます。

正直、自分は費用だけ見て一般業者を推したくなる気持ちもありました。でも残業代の回収がからむなら、やっぱり運営元で選ぶべきなんですよね。

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立場別・いま取れる選択肢

まず退職を優先したい人

心身がもう限界なら、お金の話はあとでも大丈夫です。時効はあります。

朝、会社に行けない状態が続いているなら、出社拒否状態から退職代行で抜け出す方法も参考になります。

辞める前に給与明細と勤怠の記録だけ撮っておいて、退職の連絡は人に任せる、という順番でも遅くはありません。

依頼先を探すなら、まずこちらの退職代行サービスの対応範囲を見てみてください。

辞めるのと一緒に未払い分も話したい人

申し込む前に、運営元が労働組合か弁護士か、未払い賃金の交渉に対応しているかを公式サイトで確認してください。

比較するなら、もう1つの選択肢としてこちらの退職代行サービスも並べて見ておくと判断しやすいと思います。

相談の時点で、試算した超過額と証拠の一覧を見せられると話が早いです。

費用をかけずに動きたい人

まずは労働基準監督署の窓口か、都道府県労働局の総合労働相談コーナーへ。どちらも無料です。

明細と勤怠の記録を持っていけば、超過分の計算が合っているかも一緒に見てもらえます。

辞めたあとの健康保険・年金・税金の切り替えは、退職後にやるべき手続きリストにまとめています。

よくある質問

Q. 固定残業代の時間より残業が少ない月は、減額されますか?

A. 固定残業代は残業が少ない月でも定額で払われるのが基本です。残業時間に応じて減らす運用になっている場合は、契約内容を確認したほうがいいです。

Q. 退職してからでも未払い残業代は請求できますか?

A. できます。期限は給料日ごとになので、辞めてからも古い月の分は消えていきます。早めに動くほど請求できる額が残ります。

Q. タイムカードがなくても請求できますか?

A. メールの送信時刻、PCのログ、その日に書いたメモなども証拠になり得ます。会社には労働時間を把握する義務があるので、記録の開示を求めるという手もあります。

Q. 退職代行に頼めば未払い残業代も取り返してもらえますか?

A. 運営元によります。一般企業の業者は伝達だけで、交渉はできません。労働組合なら団体交渉、弁護士なら訴訟まで対応できるので、依頼前に確認してください。

まとめ:払われていない分は、あなたが働いた分です

言われて引き下がってきたのは、あなたが弱いからではありません。

制度がわかりにくいうえに、毎日疲れきっていたら、明細を細かく見る余裕なんてないですよね。

固定残業代を超えて働いた分は、労働基準法で払われるべきお金です。

辞めるかどうかは、そのあと決めても大丈夫。

今日できることは、明細と勤怠の記録をスマホで撮っておくことだけです。それだけで、あとから選べる道がかなり残ります。

※ 本記事は編集部の調査と公開情報に基づくもので、個別の事案への法的助言ではありません。請求の可否や金額は状況によって変わるため、詳しくは弁護士や労働基準監督署にご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。社会保険・年金・税金などの手続きや制度は改正される場合があるため、個別の判断は管轄窓口や社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。

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