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サービスの評価は公開情報の調査と利用者の声に基づく編集部の見解です。
先に要点だけ。
有給の残りは、入社日と勤続年数がわかれば、会社に聞かなくてもかなり近い数字まで自分で出せます。
使えるのは「労働基準法39条の付与日数」と「2年で消える時効(同115条)」の2つだけです。
見当をつけたら給与明細や勤怠システムで裏を取り、その日数を退職代行に伝える。
この順番にしておくと、退職日の設定がずれにくくなります。
辞めると決めたあとって、上司に「有給あと何日ありますか」と聞くだけでも勘ぐられそうで怖いですよね。
そのひと言で辞めるのがバレる気がして、聞けないまま日が過ぎていく。
実はそういう人、かなり多いんです。
だから、聞かずに済むやり方から書いていきます。
辞めること自体を上司に切り出せずに悩んでいるなら、上司が怖くて退職を言い出せない人への具体的な解決策もあわせて読んでみてください。
この記事でわかること
- 勤続年数から有給の付与日数を出す方法(フルタイム・パート両方)
- 2年の時効を踏まえて、いま残っている日数の上限を見積もる手順
- 会社に聞かずに裏を取れる場所
- 退職代行に何を伝えておけばいいか
※ 本記事は公開されている法令・行政資料と利用者の声をもとにした編集部の見解です。
個別の状況での判断は、弁護士や労働基準監督署にご相談ください。

有給は「入社日+6か月」から毎年増えていく
有給休暇の付与ルールは、労働基準法39条に書かれています。
付与日数や年5日の取得義務については、厚生労働省のサイトでも案内されています。
ざっくり言うと、入社から6か月続けて勤めて、全労働日の8割以上出勤していれば10日付与。
そのあとは1年ごとに日数が増えていきます。
ちなみに、業務上のケガや病気による休業、産休・育休・介護休業の期間は、8割の計算では出勤したものとして扱われます(同条10項)。
休職していたから全部消えた、とは限らないんですよ。
フルタイム(週5日、または週30時間以上)の場合
| 勤続年数 |
付与日数 |
| 6か月 |
10日 |
| 1年6か月 |
11日 |
| 2年6か月 |
12日 |
| 3年6か月 |
14日 |
| 4年6か月 |
16日 |
| 5年6か月 |
18日 |
| 6年6か月以上 |
20日 |
パート・アルバイト(週30時間未満かつ週4日以下)の場合
こちらは「比例付与」といって、週の所定労働日数に応じて日数が減ります。
週4日勤務なら、6か月で7日、そこから8・9・10・12・13日と増え、6年6か月以上で15日。
週3日なら5・6・6・8・9・10・11日の順です。
パートだから有給はない、というのは誤解です。
条件を満たせばちゃんと付きます。
「全社一律で4月1日付与」の会社もある
入社日ごとに管理するのが面倒なので、全員の基準日を4月1日などにそろえている会社もあります(斉一的付与)。
この場合は法定より前倒しで付与されているはずなので、就業規則の「年次有給休暇」の条文を一度見ておくといいかもしれない。
残日数は「直近2回分の付与」からしか残らない
ここが一番大事なところです。
有給は付与された日から2年で時効により消えます(労働基準法115条)。
つまり、いま手元に残っている可能性があるのは、直近2回分の付与だけ。
それより前の分は、使っていなくても消えています。
フルタイムで勤続6年6か月を超えていれば、20日+20日で最大40日。
これが理論上の上限です。
具体例で計算してみる
たとえば2022年4月1日入社、フルタイム、毎年8割以上出勤している人が、2026年10月に辞めると決めたケース。
- 2022年10月1日:10日付与(2024年9月末で時効)
- 2023年10月1日:11日付与(2025年9月末で時効)
- 2024年10月1日:12日付与(2026年9月末で時効)
- 2025年10月1日:14日付与(2027年9月末まで有効)
- 2026年10月1日:16日付与(2028年9月末まで有効)
生きているのは14日と16日の2回分。
上限は30日です。
そこから、2025年10月以降に使った日数を引く。
それがいまの残日数の見当になります。
2024年10月付与の12日は、使い切れていなくても9月末で消えています。
ここ、地味に効いてくるんだよね。
辞めるタイミングが基準日の直前か直後かで、使える日数がけっこう変わるので。
「年5日は使っているはず」も計算に入れる
2019年4月から、年10日以上付与される人には、会社が年5日を取らせる義務ができました(労働基準法39条7項)。
会社が守っていれば、各年度で最低5日は消化済みということになります。
自分で取った記憶がないのに、お盆や年末に「計画年休」として勝手に休みになっていた……というケースもよくあるので、カレンダーを振り返ってみてください。

会社に聞かずに裏を取れる場所
見当がついたら、次は数字の裏取りです。
上司を通さずに確認できる場所は、意外とあります。
給与明細
勤怠欄に「有給残」「年休残日数」が載っている会社は多いです。
法律で記載が義務づけられているわけではないので、載っていない会社もあります。
その場合は「有給取得日数」の欄だけでも過去分を拾っておくと、さっきの計算の引き算に使えます。
勤怠システム・社内ポータル
勤怠をクラウドで管理している会社なら、自分の画面に残日数が出ていることがほとんどです。
辞める前にスクリーンショットを撮っておくと、あとで「言った言わない」になりにくい。
退職代行に申し込んだあとはログインできなくなることもあるので、早めがいいと思う。
年次有給休暇管理簿
会社には、労働者ごとに付与日・日数・取得した日を記録した「年次有給休暇管理簿」を作って保存する義務があります(労働基準法施行規則24条の7)。
本人に見せる義務までは条文に明記されていないので、出してもらえるかは会社次第。
ただ、総務や人事に「管理簿で確認したい」と事務的に聞く分には、上司を通すより気が楽かもしれません。
確認方法と、有給消化を頼める範囲の違い
残日数を確かめたあと、実際に消化までこぎつける手段は大きく分けて4つあります。
| 方法 |
料金の目安 |
有給についてできること |
向いている人 |
| 自分で人事・総務に確認 |
無料 |
残日数の確認と取得申請 |
上司以外の窓口があり、話せる余力がある人 |
| 民間企業の退職代行 |
比較的安め(各社公式で確認) |
有給を使いたいという意思の伝達まで。 交渉はできない |
会社が有給消化を普通に認めそうな人 |
| 労働組合運営の退職代行 |
中くらい(各社公式で確認) |
団体交渉権があるので、有給消化の交渉ができる |
有給を渋られそうな人 |
| 弁護士 |
高め(着手金・成功報酬などを要確認) |
交渉に加え、未払い賃金の請求や訴訟まで対応できる |
残業代の未払いや損害賠償の話が出そうな人 |
正直に言うと、編集部は「有給が20日以上残っているなら、交渉できるところを選んだほうがいい」に寄った意見です。
民間の代行は料金面で魅力がある一方、会社に「有給は認めない」と返されたら、そこから先は動けない。
弁護士法72条の関係で、交渉は弁護士か労働組合にしかできないからです。
逆に、残りが数日で会社も揉めそうにないなら、交渉権まではいらないかもしれない。
ここは本当に人によります。
自分で伝えるか代行に任せるかで迷っている場合は、円満退職と退職代行それぞれのメリット・デメリットを比べてから決めるのも手です。
退職代行の申し込み前に、有給の扱いをどこまで対応してもらえるかは公式で確認しておくと安心です。
退職代行サービス
の対応範囲をチェックする
退職代行に伝える前に、手元にそろえておくもの
- 入社日(雇用契約書や内定通知で確認)
- 週の所定労働日数・時間
- 自分で計算した残日数と、その根拠(明細やスクショ)
- 希望する最終出社日と退職日
民法627条1項では、期間の定めのない雇用なら、退職を申し入れてから2週間で契約が終わります。
残日数が2週間分の勤務日以上あれば、出社せずに有給で退職日を迎える組み立ても考えられます。
もちろん会社や契約の形によって変わるので、そこは代行先と擦り合わせてください。
退職日が固まったら、退職後にやるべき保険・年金・税金の手続きリストも先に目を通しておくと、辞めたあとに慌てずに済みます。
よくあるつまずきは、「たぶん20日くらい」で伝えてしまい、会社の記録だと12日しかなかったパターンです。
退職日の設定がずれると、欠勤扱いの日が出てしまうこともある。
数字の根拠は手元に残しておいたほうがいいよ。

立場別・いま取れる選択肢
まずは残日数だけ確かめたい人
給与明細と勤怠システムを開いて、この記事の表で計算した数字と照らし合わせるところから。
ここまでなら誰にも知られずにできます。
有給を全部使って、会社と話さずに辞めたい人
残日数の根拠をそろえたうえで、有給の扱いに対応している代行先に相談するのが現実的です。
退職代行サービス
で、有給消化の対応範囲と料金を比べてみる
費用をできるだけ抑えたい人
会社が有給を素直に認めそうなら、人事・総務に自分で申請する道もあります。
拒まれたときは、労働基準監督署に相談するという選択肢も残っている。
よくある質問
Q. 退職前の有給消化を、会社は断れますか?
会社には取得時期を変えてもらう「時季変更権」がありますが、退職日より後には変更できる日がないため、退職前の消化では行使が難しいとする行政解釈があります。
拒まれた場合は、労働基準監督署か弁護士への相談を考えてみてください。
Q. 使い切れなかった有給は買い取ってもらえますか?
在職中の買い取りは原則として認められていません。
退職時に残った分を会社が任意で買い取るのは問題ないとされていますが、会社に義務はないので、期待しすぎないほうが安心です。
Q. 繰り越し分と今年の分、どちらから使われますか?
法律で順番は決まっておらず、就業規則の定め次第です。
規定がない会社も多いので、管理簿や勤怠システムの表示で確認しておくと確実です。
Q. パートでも有給を使って辞められますか?
6か月継続勤務と8割出勤の条件を満たしていれば、週の勤務日数に応じた日数が付与されています。
週3日勤務なら最初は5日です。
まとめ:有給の日数を知ろうとするのは、わがままじゃない
有給は労働基準法で認められた権利で、残りを知りたいと思うのは当たり前のことです。
上司に聞けないのは、あなたが弱いからじゃない。
聞きづらい空気がある職場のほうに理由があることも多いんだと思います。
入社日と勤続年数、それと2年の時効。
この3つで、聞かなくてもだいたいの数字は出せます。
数字を持っていれば、退職代行に頼むときも、自分で申請するときも落ち着いて話せる。
辞めるという選択肢を取るにしても取らないにしても、まずは今夜、給与明細を1枚開いてみるところからで十分ですよ。
※ 法律の解釈や個別のトラブルについては、弁護士や労働基準監督署にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。
社会保険・年金・税金などの手続きや制度は改正される場合があるため、個別の判断は管轄窓口や社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。
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