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先に要点だけ。
年の途中で退職して、その年の12月までに次の会社に入らなかった場合、年末調整は受けられません。
そのままにすると、毎月の給料から多めに引かれた所得税が戻らないままになることがあります。
取り戻す手段が確定申告です。そのとき必要な源泉徴収票は、退職代行で辞めて会社と連絡を絶っていても受け取れます。
「税金の話まで頭が回らない」という状態、よくわかります。
自分も2社目を退職代行で辞めたあと、半年くらいは郵便受けを見るのも嫌でした。
会社から何か届くたびに、胃がきゅっとなる。そんな時期に確定申告なんて、正直考えたくなかったです。
ただ、あとから調べてわかったのは、これは手順さえ分かれば怖い話ではない、ということでした。
この記事でわかること
- 年の途中で辞めた人が年末調整を受けられない理由
- 確定申告で税金が戻りやすい人の条件
- 源泉徴収票の受け取り方と、届かないときの対処
- 退職代行で辞めた場合に書類を回収する段取り
※ 本記事の体験談は編集部メンバー個人の体験・調査に基づくものです。税額の個別判断は、税務署または税理士に確認してください。
年の途中で辞めると、なぜ税金を払いすぎた状態になるのか
会社員の所得税は、毎月の給料から天引きされていますよね。
この天引き額は、ざっくり言うと「この給料が1年間続く」前提で計算されています。
基礎控除のような1年分の控除も、12ヶ月かけて少しずつ反映される仕組みです。
ところが、年の途中で辞めるとその前提が崩れます。
実際の年収は想定より少ないのに、天引きは満額ペースのまま。
その差を12月に精算するのが年末調整なんですが、12月の時点で会社にいない人は、どこの会社も精算してくれません。
年末調整を受けられないケースと、受けられるケース
国税庁の案内では、年の途中で退職した人は原則として年末調整の対象外です。
ただし例外もあります。
- 年内に再就職した人:前の会社の源泉徴収票を新しい会社に出せば、合算して年末調整してもらえる
- 12月分の給料を受け取ったあとに退職した人など:退職した会社で年末調整されることがある
パートなどでその年の給与総額が一定額以下の人にも、例外の扱いがあります。この金額の基準は税制改正で変わることがあるので、国税庁のサイトで最新の条件を確認してください。

確定申告で税金が戻りやすい人の条件
次のうち当てはまるものが多いほど、還付(払いすぎた税金が戻ること)を受けられる可能性が上がります。
- 年の途中で退職し、その年のうちに再就職していない
- 在職中、給料から所得税が天引きされていた
- 退職後に国民年金や国民健康保険の保険料を自分で払った(社会保険料控除の対象)
- 生命保険料や医療費など、年末調整で出すはずだった控除がある
- 退職金を受け取ったが「退職所得の受給に関する申告書」を出していなかった
逆に、在職中ほとんど所得税が引かれていなかった人は、戻る額も少ないか、戻らないこともあります。
ちなみに失業保険(雇用保険の基本手当)は非課税なので、所得として足す必要はありません。
自分の場合は3月末に辞めて、再就職したのは翌年でした。
完全に上の条件どおりです。
なのに、申告しないまま1年以上放置しました。
「2月〜3月の申告期間を過ぎたらもう無理」だと思い込んでいたんです。
実際は、税金を戻してもらうだけの申告(還付申告)なら、対象の年の翌年1月1日から5年間出せます。
これを知ったときは、ちょっと力が抜けました。
源泉徴収票は会社に交付義務がある書類
確定申告の前提になるのが源泉徴収票です。その年にいくら給料をもらい、いくら所得税を引かれたかが載っています。
この書類については、法律で会社側の義務が決まっています。
所得税法226条1項では、給与を支払う側は源泉徴収票を作って受給者に交付しなければならず、年の途中で退職した人については「退職の日以後1月以内」に交付するよう定めています。
つまり、辞め方がどうであれ、退職から1ヶ月以内に受け取れるのが本来の形です。
「退職代行で辞めたんだから、もらえなくても仕方ない」ということにはなりません。
受け取り方の比較
| 方法 |
費用 |
会社とのやり取り |
向いている人 |
| 自分で会社に郵送を依頼する |
無料(郵送料程度) |
メールや書面で一度だけ連絡 |
会社と最低限の連絡なら取れる人 |
| 退職代行に送付の希望を伝えてもらう |
有料(サービスごとに料金が異なる) |
直接の連絡なし |
これから辞める人、会社と一切話したくない人 |
| 税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を出す |
無料 |
税務署から会社へ指導が入る |
催促しても届かない人 |
届出書を出すと、税務署から会社へ交付するよう指導が行われます。
いきなりここから始めるより、まずは会社へ書面で依頼して、それでも1ヶ月を過ぎて届かないときの手段として持っておくのが現実的かなと思います。

退職代行で辞めたときの書類回収の段取り
自分が退職代行を頼んだ日の朝は、スマホを握ったまま駅のベンチに座っていました。
電車を2本見送って、3本目が来たときに担当者から「会社に伝え終わりました」と連絡が来た。
その瞬間はほっとして、書類のことなんて完全に抜けていたんです。
結果、源泉徴収票の送付をお願いし忘れていて、あとで自分で会社に手紙を出す羽目になりました。
これが一番の後悔です。書くのに1週間かかりました。
申し込みの時点で伝えておくこと
退職代行を使うなら、依頼するときに次の書類を郵送してほしいと会社に伝えてもらうのがおすすめです。
- 源泉徴収票
- 離職票(失業保険の手続きに使う)
- 雇用保険被保険者証(会社が預かっている場合)
- 健康保険の資格喪失に関する書類
送り先の住所も、このとき一緒に伝えてもらいます。
一般的な退職代行業者ができるのは、あくまで本人の希望を「伝える」ことまでです。未払い賃金の請求など会社との交渉が必要な場合は、弁護士か労働組合が運営するサービスを選んでください。
これから辞めるなら、書類の送付依頼まで含めて相談できるところを選ぶと、辞めたあとの自分が楽になります。
自分が調べたときの比較ポイントは、対応範囲と退職後のフォローがあるかどうかでした。
自分で伝えるか代行を使うかで迷っているなら、円満退職と退職代行のメリット・デメリットも判断の材料になります。
▶ 退職代行サービス
の対応内容を見てみる
もう辞めていて、源泉徴収票が届かない場合
- 退職日から1ヶ月待つ(所得税法226条の期限)
- 過ぎたら、会社の総務・人事あてにメールか手紙で送付を依頼する。「源泉徴収票を下記住所へ郵送してください」と用件だけ書けば十分
- それでも届かなければ、住所地を管轄する税務署に源泉徴収票不交付の届出書を出す
申告書を作るときは源泉徴収票に書かれた金額を使いますが、今は申告書に源泉徴収票そのものを添付する必要はありません。手元で数字を確認できれば大丈夫です。
立場別・いま取れる選択肢
まず自分で試したい人(源泉徴収票が手元にある)
国税庁の確定申告書等作成コーナーで、画面の案内に沿って金額を入れてみてください。
退職後に払った国民年金・国民健康保険の領収書や控除証明書も、一緒に用意しておくとスムーズです。
保険や年金の切り替えを含めた全体の流れは、退職後にやるべき手続きリストで順番に確認できます。
まだ辞めていなくて、会社と話さずに辞めたい人
書類の送付依頼まで含めて、辞める段階で段取りを組んでおくのが一番ラクです。
上司に切り出せずに止まっているなら、上司が怖くて退職を言い出せない人への具体的な解決策も参考にしてください。
自分のように「頼み忘れて手紙を書く」はやらなくていい。
▶ 退職代行サービス
に相談してみる
費用をかけずに確実に進めたい人
国税庁のサイトで最寄りの税務署や電話相談の窓口を調べて、「年の途中で退職して年末調整を受けていない」と伝えれば、必要書類を案内してもらえます。
税額が戻るかどうかの個別判断も、税務署か税理士に確認するのが確実です。
よくある質問
Q. 確定申告の期間(2月〜3月)を過ぎてしまいました。もう戻ってきませんか?
A. 払いすぎた税金を戻すための還付申告なら、対象の年の翌年1月1日から5年間提出できます。期間を過ぎていても、まずは手続きを検討してみてください。
Q. 退職代行で辞めたら、源泉徴収票はもらえないのでしょうか?
A. 所得税法226条1項で、会社は年の途中で退職した人に退職日以後1ヶ月以内に交付することになっています。辞め方に関係なく受け取れる書類なので、届かなければ書面で依頼し、それでも来なければ税務署に不交付の届出書を出す方法があります。
Q. 年内に再就職した場合も確定申告が必要ですか?
A. 前の会社の源泉徴収票を新しい会社に提出すれば、合算して年末調整してもらえるのが一般的です。提出が間に合わなかった場合は、自分で確定申告して精算します。
Q. 失業保険をもらった分も申告に含めますか?
A. 雇用保険の基本手当は非課税なので、所得として申告する必要はありません。
まとめ:書類を取り戻すのは、あなたの正当な権利です
年の途中で辞めて年末調整を受けていないなら、確定申告で税金が戻る可能性があります。
源泉徴収票は会社が交付する義務のある書類で、退職代行を使ったかどうかは関係ありません。
還付申告は5年間出せるので、焦らなくて大丈夫です。
会社と連絡を取りたくない気持ちは、全然おかしくないと思います。
自分もそうでした。
だからこそ、直接話さなくても済むルートを使えばいい。
辞めた自分を責める必要はありません。ここから先は、取り戻せるものを一つずつ取り戻していきましょう。
※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。社会保険・年金・税金などの手続きや制度は改正される場合があるため、個別の判断は管轄窓口や社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。
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