※ 本ページには広告が含まれます。
サービスの評価は公開情報の調査と利用者の声に基づく編集部の見解です。
先に要点だけ。
労働基準法15条2項で「即時に」契約を解除できるのは、入社のときに会社から明示された労働条件(労働条件通知書など)と実際が違う場合です。
求人票と違うだけだと、この条文にそのまま当てはまらないことがあります。
だから最初にやることは、辞めるかどうかを決めることじゃなくて、手元の書類を確かめて残すこと。
「月給25万って書いてあったのに、初任給の明細を見たら手取りがやけに少ない」
「土日休みのはずが、シフト表に土曜が入ってる」
「本社勤務って聞いてたのに、配属先が県外」
入って数週間でこれだと、自分の見る目がなかったのかなって責めたくなるよね。
でも、条件が話と違う時点で、それはあなたの落ち度じゃない。
この記事では、法律上の線引きと、入社直後に残しておく書類、それから「入ったばかりで言い出せない」ときの出口をまとめます。
「求人票と違う」と「通知書と違う」は別の話
労基法15条が守っているのは「契約のときに示された条件」
条文はこうなっています。
使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
(労働基準法15条1項前段)
前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
(同条2項)
ポイントは「前項の規定によつて明示された労働条件」という部分なんだよ。
つまり比べる相手は、契約を結ぶときに会社が示した条件です。
募集の段階で出す求人票は、これとは別の法律(職業安定法5条の3)のルールで動いています。
求人票と違っても15条2項に乗らないケース
よくあるのが、入社のときに渡された労働条件通知書にはもう「実際の条件」が書いてあって、それに署名していたパターン。
この場合、通知書と実際は一致しているので、15条2項の「事実と相違する」には当たらない可能性が高いです。
自分が条文を読み直して意外だったのはここで、「求人票と違う=即日辞められる」と思い込んでいる人がかなり多い。
ただ、会社側にも義務はあります。
職業安定法5条の3第3項は、求人のときに示した業務内容や賃金・労働時間などを変えて契約する場合、その変更内容を明示するよう定めています。
説明もなく求人票と違う条件で契約させていたなら、それは会社側の手続きの問題です。
15条2項が使える可能性があるケース
- 通知書に「月給25万円」とあるのに、実際の支給額がそれより低い
- 通知書の休日が「土日祝」なのに、毎週土曜出勤のシフトが組まれる
- 通知書の就業場所や業務の「変更の範囲」に書かれていない場所・仕事に回される
労働条件通知書に書くべき項目は、労働基準法施行規則5条1項に並んでいて、就業の場所・業務とその「変更の範囲」、始業終業の時刻、休日、賃金などが含まれます。
もうひとつ見落としやすいのが、そもそも通知書をもらっていないケース。
賃金や労働時間などは、書面の交付(本人が希望すればメール等)で明示することが同規則5条4項で決まっています。
何も渡されていないなら、それ自体が会社側の義務の問題です。
地方から引っ越してきた人は帰郷旅費も
15条3項には、こうあります。
前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
仕事のために引っ越してきて、2項で契約を解除し、14日以内に地元へ戻るなら、旅費は会社持ちという規定です。
上京してすぐ「話が違う」となった人ほど、知っておいてほしい一文かな。
どこまで「違う」と言えるかは、実際には個別の判断になります。
詳しくは労働基準監督署や弁護士にご相談ください。

入社直後に残しておく書類
辞めるにしても残るにしても、証拠は今しか取れないものが多いです。
特に求人票は、掲載が終わるとネットから消える。
- 求人票の画面:スクリーンショットに掲載URLと日付が入る形で保存。
紙の求人票ならスマホで撮影
- 面接・内定時のメール:「土日休み」「残業ほぼなし」など条件に触れたやり取り
- 労働条件通知書・雇用契約書:署名したものの控え。
もらっていないなら、もらっていない事実をメモ
- 給与明細:初回分から全部。
額面と控除の内訳まで
- シフト表・勤怠記録:休日が違うなら、何曜日に出勤したかが分かるもの
- 辞令や配属のメール:勤務地・業務の違いを示すもの
面接で口頭だけで聞いた条件は、その日のうちに日付つきでメモしておくと後で効いてきます。
完璧に揃わなくても大丈夫。
手元にある分だけでも、相談に行ったときの話がずっと早くなるんだよね。
辞め方は4つ。条件の違い方で選ぶ
「即時に解除できるか微妙」というケースでも、辞める道がなくなるわけではありません。
期間の定めのない雇用なら、民法627条1項で「解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」とされています。
有期契約の場合はルールが違うので、契約書の期間欄を先に確認してください。
| 方法 |
辞められる時期 |
費用 |
向いている人 |
| 労基法15条2項の即時解除 |
即時 |
自分でやれば0円 |
労働条件通知書と実際の違いを書類で示せる人 |
| 民法627条の退職申入れ |
申入れから2週間(無期雇用の場合) |
自分でやれば0円 |
違いが求人票レベルで、15条に乗るか微妙な人 |
| 会社との合意退職 |
話し合いで決まる日 |
自分でやれば0円 |
上司と話せる関係で、早めの退職日を交渉したい人 |
| 退職代行に依頼 |
上の3つのどれかを本人の代わりに伝える |
業者ごとに異なる(公式で確認) |
入ったばかりで言い出せない、顔を合わせたくない人 |
退職代行は、辞める理屈そのものを変えるものじゃなくて、「伝える役」を引き受けるサービスです。
自分で話し合って辞める場合との違いは、円満退職と退職代行のメリット・デメリットで比べています。
入社1か月で「辞めます」と言うのは、想像以上に重い。
上司の顔を思い浮かべるだけで切り出せない人は、上司が怖くて退職を言い出せない人への解決策も読んでみてください。
研修でお世話になった先輩の顔が浮かぶとか、採用担当に申し訳ないとか、言えない理由はだいたい優しさの側にあるんだよ。
そういうときの選択肢として、退職代行サービス
を使う人もいます。
ひとつだけ注意。
一般の民間業者ができるのは退職の意思の伝達までで、未払い分の請求や条件の交渉はできません。
交渉までやれるのは弁護士か、労働組合が運営するサービスです。
「約束の給料との差額も払ってほしい」と考えているなら、依頼先の運営形態を先に確かめておくと途中で止まらずに済みます。

立場別・いま取れる選択肢
まず状況を整理したい人
辞めるか決めきれないなら、書類の確認が先。
労働条件通知書と給与明細・シフト表を並べて、どこがどう違うかを書き出してみてください。
違いが通知書レベルなら労働基準監督署、求人票レベルなら求人を出していたハローワークや求人サイトの運営元が相談先の候補になります。
労働条件に関する相談窓口は、厚生労働省の公式サイトから探せます。
もう限界で、今週中に離れたい人
出社するのがつらい状態なら、自分で言うことにこだわらなくていいと思う。
朝になると体が動かないところまで来ているなら、出社できなくなった状態から退職代行で抜け出す方法もあわせて見てください。
伝える役を任せられる退職代行サービス
で、料金と対応範囲をまず見てみるのもひとつの手です。
相談の段階で、手元の通知書と実際の違いを伝えておくと話が早いです。
費用と対応範囲を比べてから決めたい人
1社だけ見て決めると、あとで「交渉はできなかった」となりがち。
別の退職代行サービス
も並べて、運営形態(民間・労働組合・弁護士)と料金に何が含まれるかを見比べてから選ぶと失敗しにくいかもしれない。

まとめ:話が違ったのは、あなたのせいじゃない
条件が聞いていた話と違ったら、がっかりするのは当たり前です。
即時に辞められるかどうかは、求人票ではなく、入社のときに示された条件と比べて決まる。
だからまず書類を残す。
そのうえで、即時解除・2週間・合意・代行のどれが自分に合うかを選べばいい。
入ってすぐ辞めるのは逃げじゃなくて、約束が守られなかったことへの普通の反応だと思うよ。
※ 記事内の内容は公開情報の調査に基づく一般的な情報で、個別の法的助言ではありません。
具体的な判断は弁護士にご相談ください。
よくある質問
Q. 試用期間中でも15条2項で辞められますか?
A. 15条2項は試用期間かどうかで区別していません。
契約時に明示された条件と実際が違うかどうかがポイントなので、まず通知書の内容を確認してください。
Q. 労働条件通知書をもらっていません。
どうなりますか?
A. 賃金や労働時間などは書面(本人が希望すればメール等)で明示することが労働基準法施行規則5条で決まっています。
もらっていない事実をメモし、労働基準監督署に相談するのがひとつの方法です。
Q. 求人票と違うだけでも、すぐ辞めることはできますか?
A. 15条2項に当たらない場合でも、期間の定めのない雇用なら民法627条1項で申入れから2週間で終了します。
会社が合意すれば、それより早く辞められることもあります。
Q. 帰郷旅費はどうやって請求しますか?
A. 15条3項は、就業のために引っ越した人が2項で契約を解除し、解除の日から14日以内に帰郷する場合に会社が旅費を負担すると定めています。
請求の進め方は労働基準監督署や弁護士に相談してください。
※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。
社会保険・年金・税金などの手続きや制度は改正される場合があるため、個別の判断は管轄窓口や社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。
💡 退職代行サービスを比較検討中の方へ
サービスごとに料金・対応範囲・スピードが異なります。複数を比較して、自分に合うものを選ぶのがおすすめです。
※ 上記はもしもアフィリエイト経由のリンクです。本記事の内容を参考に、ご自身の判断でご利用ください。
コメント