ノルマ未達で商品を自腹購入させられる|「自爆営業」をやめたい人が確認する給料天引きのルール(労基法24条)と、辞めるときの退職代行の使いどき

自爆営業 辞めたい 労働問題

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先に要点だけ。

ノルマのために自分のお金で商品を買わされるのは、ではありません。

商品代を本人の同意なしに給料から引くのは、労働基準法項の原則に反するおそれが強いです。

前もって決めておくのは、労働基準法触れる可能性があります。

天引きではなく自分の財布から払わされている場合も、10月から適用が始まった厚生労働省のパワハラ防止指針の改正で、パワハラに当たりうると明記されました。

そして、上司に断れないまま辞めたいなら、退職代行で辞めるという道もあります。

辞めると切り出すこと自体が怖い人は、上司が怖くて退職を言い出せない人への具体的な解決策も参考にしてください。

※ 記事の内容は個人の体験・調査に基づくもので、個別のケースの法的判断ではありません。詳しくは弁護士にご相談ください。

年賀はがき、おせち、クリスマスケーキ、恵方巻き、制服、自社の化粧品や保険。

店頭でノルマを背負っている人は、アパレル・販売職でノルマに限界な人が退職代行で抜け出す手順もあわせて読んでみてください。

言われて、毎年カードの明細を見てため息をついている人、けっこう多いんじゃないかな。

自分たち編集部も、この記事のために条文と厚労省の資料を読み込んでいて、正直ちょっと腹が立ちました。

思わされてきたことのいくつかは、法律の上ではまったく当たり前じゃなかったからです。

この記事でわかること

  • 自爆営業がなりうる線引き
  • 給料天引きされているか、自腹か、で変わる確認ポイント
  • 購入明細・指示メッセージ・給与明細の残し方
  • 断れないまま辞めたい人の、退職代行での辞め方と注意点

自爆営業 辞めたい

「自爆営業」はどこから法律の問題になるのか

自爆営業というのは、ノルマや目標を埋めるために、従業員が自分のお金で自社の商品やサービスを買うことを指す言葉です。

法律用語ではありません。

だから言い切れるわけでもなくて、ここは正直に書いておきます。

問題になるのは2つ。

この2つで、関係する法律がぜんぜん変わってくるんだよね。

パターン1:商品代を給料から勝手に引かれている

一番わかりやすく法律にぶつかるのがこれです。

労働基準法項は、こう定めています。

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

給料は、原則として全額を払わないといけない。

そこから引いていいのは、税金や社会保険料のように法令で決まっているものか、会社と書面で協定を結んだものに限られます。

つまり、そういう協定もないのに、項に反するおそれが強いということ。

違反した場合の罰則も法律に書いてあって、労働基準法で以下の罰金とされています。

ひとつだけ注意点があります。

最高裁は、労働者本人の同意を得て給料と相殺したケースについて、その同意が「労働者の自由な意思に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するとき」は項に違反しない、と判断しています。

逆に言えば、上司に囲まれて言われた同意書は、この基準を満たすかどうかが争われる余地が大きい。

同意書を書かされたから終わり、ではないです。

パターン2:「未達なら買い取り」「未達なら罰金」が前もって決まっている

次はこれ。

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

いうルールが、誓約書や社内ルールとして先に決められているなら、このに触れる可能性があります。

違反は労働基準法で、6か月以下の拘禁刑または以下の罰金。

より重い扱いなんだよ。

ただし、実際に違反と判断されるかは、ルールの中身や運用しだいです。

ここは自分たちも言い切れないので、までにしておきます。

パターン3:就業規則で「減給」として引かれている

就業規則に書いてある会社もあります。

これは制裁としての減給の話になり、労働基準法で上限が決まっています。

の減給は平均賃金の分の半額まで、総額はの給料の総額のの1まで。

ノルマ未達で毎月何万円も引かれているなら、この上限を超えていないか一度計算してみる価値はあります。

パターン4:天引きはされず、自分の財布から払っている

実はこれが一番多いパターンだと思います。

レジで自分のカードで払う、家族の名義で注文する、ネットで自分で買う。

この形だと、給料そのものは全額払われているので、の問題には直接はなりにくい。

だから言われがちなんですが、10月から状況が少し変わりました。

厚生労働省がパワハラ防止指針を改正して、「商品の買い取り強要等(事業主が労働者に対し、当該労働者の自由な意思に反して自社の商品・サービスを購入させる行為)に関連する言動」も、パワハラの3つの要素を全部満たせばパワハラに当たる、と明記したんです(労働政策審議会 雇用環境・均等分科会 第 資料5、11月)。

3つの要素というのは、3つ。

みたいな言動は、この3つに当てはまるかどうかを考える価値が十分あると思います。

指針は会社に求めるもので、それ自体に罰金があるわけではありません。

それでもいうのは、会社の相談窓口や労働局に話すときの大きな足場になります。

パワハラ防止指針の原文や改正の資料は、厚生労働省の公式サイトで確認できます。

制服や作業用品は?

制服代を自己負担させる会社もありますよね。

労働基準法では、労働者に食費や作業用品などを負担させる定めをする場合、それを就業規則に書くことが求められています。

就業規則に何も書いていないのに制服代を引かれているなら、その根拠を会社に聞いてみていいところです。

一方で、就業規則にきちんと書いてあって負担額も常識的な範囲なら、すぐに違法とは言いにくい。

ここは会社側の言い分にも一理ある場合があります。

線引きを1枚で見る:自分の自爆営業はどれに近いか

ここまでの話を表にまとめておきます。

あくまで目安で、最終的な判断は労働基準監督署や弁護士の領域です。

状況 関係する決まり 違反になった場合 まず確認すること
商品代を同意なく給料から天引き 労働基準法項 以下の罰金 給与明細の控除欄/労使協定の有無
事前に決まっている 労働基準法 6か月以下の拘禁刑または以下の罰金 誓約書・社内ルール・通知文
就業規則の減給として引かれている 労働基準法 以下の罰金 平均賃金と減給額の計算
自分の財布で払わされている パワハラ防止指針 罰則なし 購入を迫る言動の記録
制服・作業用品の自己負担 労働基準法 記載なしなら以下の罰金 就業規則の該当箇所

表にしてみると、のほうが、法律で線を引きやすいのがわかると思います。

自腹のほうはパワハラかどうかの判断になるので、記録の量と中身がものを言います。

自爆営業 辞めたい

辞める前でも辞めた後でも効く、証拠の残し方

ここが一番実務的な話です。

辞めるにしても残るにしても、あとから言うとき、手元に何があるかで話の進み方がまるで違ってきます。

逆に、記録がゼロだと片付けられやすい。

ここは悔しいけど現実なんだよね。

1. 給与明細(天引きされている人は最優先)

控除欄にみたいな項目がないか、過去の分までさかのぼって見てください。

紙なら写真、Web明細ならPDFかスクリーンショットで、自分のスマホや個人のクラウドに保存。

辞めると社内システムに入れなくなるので、在職中に取っておくのが大事です。

辞めた後に会社から受け取る書類や手続きは、退職後にやるべき保険・年金・税金の手続きリストにまとめています。

2. 購入明細・レシート・注文書

自腹で払った人は、いつ・何を・いくらで・何個買ったかがわかるものを残します。

クレジットカードの利用明細、通販の注文確認メール、社内の申込用紙の控え。

買った商品そのもの写真も、量が伝わるので意外と役に立ちます。

3. 指示・圧力のメッセージ

LINEやチャット、メールで来ていたら、日付と送り主が入る形でスクショしておきます。

口頭で言われた場合は、その日のうちにメモ。

手書きのノートでもスマホのメモでもかまいません。

あとで書き足すより、その日に書いたもののほうが信用されやすいです。

会話を録音する人もいますが、録音の扱いはケースで変わるので、使い方は弁護士に相談するのが安全です。

4. ノルマ表・誓約書・就業規則

個人別のノルマ表や、書いた誓約書があれば、それがの話の中心になります。

就業規則は、労働基準法で会社が労働者に周知しなければならないことになっているので、見せてほしいと言っていいものです。

同じで、給料から天引きするための労使協定周知の対象になっています。天引きされているなら、その協定があるのかどうかも確かめてみてください。

ただ、顧客名簿などの社外秘の資料まで持ち出すのはやめておきましょう。

自分のノルマと自分の購入に関するものだけで十分です。

記録がそろったら、相談先は次のあたりが現実的です。

  • 天引き・罰金の話:会社の所在地を管轄する労働基準監督署
  • パワハラとしての相談:都道府県労働局の総合労働相談コーナー
  • お金を取り戻したい:弁護士

断れないまま辞めたい人へ:退職代行の使いどき

ここまで読んで、思った人もいるかもしれません。

それ、すごく自然な反応だと思います。

すら言えなかった相手に、言うのは、もっと重い。

年末のおせちの話が出る前に辞めたい、でも言い出したら何を言われるかわからない。

そういう状態の人にとって、退職代行はじゃなくて手段のひとつです。

辞めること自体は、法律で認められている

期間の定めのない雇用なら、民法項で、退職の申し入れから2週間がたてば雇用契約は終わるとされています。

会社の許可は条件になっていません。

契約社員など期間の定めがある場合はルールが違うので、そこは注意してください。

有給休暇が残っていれば、労働基準法にもとづいて2週間を有給で埋められるケースもあります。

ただ決まっているわけではなくて、そこは有給の残り日数や会社とのやりとりしだいです。

運営元で「できること」が違う

退職代行を選ぶとき、自爆営業で一番気をつけたいのがここです。

天引きされた商品代を返してほしい、という話はあたります。

一般の会社が運営する退職代行は、退職の意思を伝えることはできても、お金の交渉はできません。

交渉までできるのは、労働組合が運営するサービスか、弁護士です。

未払いや返金の請求まで本気で進めたいなら、最初から弁護士に頼んだほうが話が途中で止まらない。

辞め方 料金の考え方 できること 向いている人
自分で上司に伝える 退職の意思表示 上司と最低限の会話ができる人
一般企業運営の退職代行 業者ごとに違う。申込前に総額を公式サイトで確認 退職意思の伝達のみ とにかく顔を合わせずに辞めたい人
労働組合運営の退職代行 業者ごとに違う。組合費の扱いも確認 伝達+団体交渉 有給消化や退職日の調整もしたい人
弁護士 事務所ごとに違う。着手金・成功報酬を事前に確認 伝達+交渉+請求・訴訟 天引き分の返金や未払い請求まで進めたい人

料金を具体的な数字で書いていないのは、サービスごとに変わるうえに改定もあるからです。

申し込む前に、追加料金があるかどうかまで公式サイトで確かめてください。

交渉が必要かどうかを先に決めておくと、選び間違いが減ります。

編集部で公開情報を比べたうえで、まず候補に入れていいと考えているのはこちらの退職代行サービスです。

運営元と対応範囲は、申込前にページで必ず確認してください。

退職代行に頼む前に、自分でやっておくこと

代行を使う場合でも、証拠は自分で集めるしかありません。

連絡が行った翌日から社内のシステムやグループチャットに入れなくなることもあるので、前の章の給与明細・購入明細・メッセージは、申し込む前に保存しておくのが鉄則です。

あとは、会社から借りているもの一覧を作っておくこと。

買い取らされた制服は自分のものか会社のものか、ここも揉めやすいので、購入時の明細があると話が早いです。

それと、自腹で買って未使用のまま積んである商品。

これを勝手に会社に送り返したり、ネットで転売したりする前に、どう扱うかは相談先に聞いてからにしましょう。

焦って動くと、こっちの立場が悪くなることがあるからです。

自爆営業 辞めたい

立場別・いま取れる選択肢

状況はひとりひとり違うので、3つに分けておきます。

どれかひとつを選ばないといけないわけじゃないです。

まだ辞めるか決めていない人:まず記録だけ始める

今日やることは、給与明細の控除欄を見ることと、今年の購入分の明細をスマホに保存すること。

それだけで、来月以降の選択肢がかなり広がります。

天引きが見つかったら、労働基準監督署に相談するという手もあります。

もう限界、上司と話さずに辞めたい人:退職代行で区切る

次のノルマの時期が来る前に区切りたいなら、退職代行に頼むのが現実的です。

即日の連絡に対応しているサービスもあるので、対応時間は申込前に確認しておくと安心です。

上で紹介したサービスのほかに、もうひとつ候補として見ておきたいのがこちらの退職代行サービス。

2つを並べて、料金の総額と見比べてから決めるのがおすすめです。

天引き分を取り戻したい人:弁護士か労働組合へ

お金を取り戻すのが目的なら、伝達しかできない一般の退職代行では足りません。

弁護士か、労働組合運営のサービスを選んでください。

金額が数万円単位だと弁護士費用のほうが高くつくこともあるので、最初の相談ではっきり聞くのが大事です。

ここは自分たちも、もっと安く済む方法があればいいのにと思うところなんですが、交渉できる資格がない業者に頼んでも途中で止まるので、遠回りでもここは分けて考えたほうがいいです。

まとめ:買わされてきたのは、あなたが弱いからじゃない

ノルマのための自腹購入は、長いあいだして扱われてきました。

でも、給料から勝手に引くことは労基法項でできないとされていて、未達の罰金を先に決めることはで禁じられています。

自分の財布で払わされるケースも、10月からはパワハラになりうると国の指針に書かれました。

断れなかったのは、気が弱かったからじゃない。

断れない仕組みが職場の側にあったんだと思います。

残って声を上げるのも、記録だけ持って辞めるのも、どちらも間違いじゃないです。

まずは今日、給与明細を1枚、スマホに保存するところから始めてみてください。

よくある質問

Q. 言われたら、もう取り戻せませんか?

A. 同意があっても、それが自由な意思にもとづくと客観的に言えるかどうかが問われます。上司からの圧力の中で書いた同意書なら争う余地はあるので、記録を持って弁護士に相談してみてください。

Q. 退職代行を使ったら、自腹で買った商品代も返してもらえますか?

A. 一般企業が運営する退職代行は退職の意思を伝えるだけで、お金の交渉はできません。返金を求めたいなら、労働組合運営のサービスか弁護士を選ぶ必要があります。

Q. ノルマ未達を理由に辞めさせてもらえない、と言われました。

A. 期間の定めのない雇用なら、民法項で退職の申し入れから2週間で雇用契約は終わるとされていて、会社の許可は要件になっていません。契約社員など期間の定めがある場合は扱いが違うので、契約書を確認したうえで相談してください。

Q. 自爆営業のことを労働基準監督署に相談したら、会社にばれますか?

A. 会社に名前が伝わるのが心配なら、相談の最初にそれを伝えて、どう進むのかを確かめておくと安心です。会社への調査や指導まで求めたいのか、まず話を聞いてほしいだけなのかも、あわせて伝えておくと話が早いです。

※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。社会保険・年金・税金などの手続きや制度は改正される場合があるため、個別の判断は管轄窓口や社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。

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